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相続税と贈与税制改正のポイントとは

最近、「非上場株式等にかかる相続税・贈与税の納税猶予制度」が見直され、平成29年1月1日以降に発生する相続には、改正された税制が適用されます。
その改正内容のポイントをご紹介します。

1.災害被害の取扱い

災害被害者などがこの制度の適用を受ける場合には、対象会社の認定時期などに応じて、以下のように取り扱われます。

1)災害発生前の相続、遺贈、贈与のケース

災害発生前に相続、遺贈または贈与によって非上場株式を取得して、中小企業円滑化法の認定を受けている会社や認定を受けようとしている会社の場合、以下の①~③の被害の状況に応じて、雇用確保要件が免除または緩和されます。

  1. (1)総資産の30%以上が、災害によって被害を受けた場合
  2. (2)従業員総数の20%以上が、被災した事業所において雇用されていた場合
  3. (3)一定の災害発生後6カ月間における売上高が、前年の同じ期間の売上高の70%以下になった場合

一定の災害とは、中小企業信用保険法第2条第5項第1号から4号の事由のことです。
また、被害を受けた会社が破産した場合などには、経営継承期間内であっても、猶予されていた税が免除されます。

2)災害発生後の相続、贈与のケース

災害発生後に相続や贈与によって非上場株式等を取得して、中小企業円滑化法による認定を受けようとしている会社の場合、上記1-1に加えて事前役員就任要件が緩和されます。
また、雇用確保要件の計算をする際、「相続開始時または贈与時の従業員数の80%」に1人未満の端数がある場合、切り捨てて計算します。ただし、従業員数が一人の場合には、一人として計算します。

相続時精算課税制度による贈与に対し、贈与税の納税猶予制度を適用します。

非上場株式の贈与者が死亡した場合の「認定相続継承会社」の要件において、中小企業者であることとその会社の株式が非上場株式に該当するという要件が不要になります。

その他所要の措置が講じられます。

2.相続税や贈与税の納税義務についての見直し

1)国内に住所がないけれども日本国籍がある相続人と被相続人のケース

国内に住所がないけれども日本国籍がある相続人と被相続人のケース
被相続人と相続人等が相続開始前10年以内に国内に住所を有したことがない場合、国外財産が相続税の課税対象外となります。つまり、相続人も被相続人も10年以内に日本に住民票を置いていない場合、国外財産に相続税がかからなくなるということです。現行は5年なので、要件が厳しくなります。

2)短期滞在者のケース

被相続人や相続人が、一時的に国内に滞在している場合(短期滞在のケース)の相続税は、国内資産のみにかかります。(短期滞在と言えるためには、国内に住所があったのが相続開始前15年以内であり、合計期間が10年以下であることが必要です)

3)被相続人が10年以内に日本に住所を置いていたケース

国内に住所がなく、日本国籍がない相続人であっても、相続開始前10年以内に国内に住所があった被相続人から相続や遺贈を受けた場合、国外財産も相続税の課税対象となります。

その他の所要の措置が講じられます。

贈与税の納税義務についても同じ取扱いとなります。

(注) 図中部分は国内・国外財産ともに課税。□部分は国内財産のみ課税。

  1. ※1 出入国管理及び難民認定法別表第1の在留資格の者で、過去15年以内において国内に住所を有していた期間の合計が10年以下の者
  2. ※2 日本国籍のない者で、過去15年以内において国内に住所を有していた期間の合計が10年以下の者
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